こんにちは、gem矯正歯科DHの白川です
もうすぐ3月も終わりですね。
4月から新しい生活が始まるという方も多いかと思います
そんな節目の時期ですが、このスタッフblogも今回で20投稿目になりました
今後もお口の健康のための情報をどんどん発信して行きたいと思います
本日のテーマは、「キシリトールとミュータンス菌」です
キシリトールを摂ることで起こる、ミュータンス菌の変化についてご紹介致します
善玉菌:青 悪玉菌:赤 1:9
通常、歯の表面に付いているプラークには、善玉菌(キシリトー ルに感受性のないミュータンス菌)が約10~15%と悪玉菌(キシ リトールに感受性のあるミュータンス菌)が約85~90%住んでいます。
悪玉菌は口の中に食べカスや糖があると、取り込んで酸を作ります。この酸がむし歯の原因となってしまうのです。
そして、この悪玉菌はエネルギーを蓄えて増えていき、ネバネバ成分を出して歯の表面にしっかりとくっ付きます。そのため、歯ブラシしてもなかなか落ちません。
しかし、善玉菌はネバネバ成分を出しません。
そのため歯ブラシで簡単に落ちるので、むし歯の原因になりにくいのです。
キシリトールを摂取し始めてから1ヶ月後 5:5
キシリトールがあると、悪玉菌は他の糖と同じように取り込んで酸を作ろうとしますが、うまく作ることができません。
結局、取り込んだキシリトールを外に出してしまいます。
しかし、悪玉菌には学習能力がないので、いったん外に出したキシリトールを悪玉菌はまた取り込んでしまうのです。
この時キシリトールは悪玉菌のエネルギーにはなりません。逆に、悪玉菌はエネルギーを消費してしまい、数が減ってしまいます。
善玉菌はキシリトールを取り込みません。
そのため、エネルギーを消費することもなく、数がだんだん増えていきます。
キシリトールを摂取し始めてから3ヶ月後 9:1
キシリトールを1日3回食後に食べ続けていると、ほとんどが善玉菌になります。キシリトールを食べ続けた場合(2週間以上)、75~83%くらいが善玉菌になったという報告もあります。
増えた善玉菌はむし歯の原因にはなりにくく、歯ブラシで簡単にはがれ落ちます。
そのため歯の表面に付いているプラークの量も減っていきます。
昨日ご紹介した、唾液検査の変化も、このようなことが起きていたのだと思います。キシリトールは、歯磨きが苦手な方や妊娠中の方、矯正治療中の方などむし歯のリスクが高くなる方におすすめです。
イラスト:日本フィンランドむし歯予防研究会HPより