矯正歯科は矯正治療に特化した歯科医院であるため、虫歯の治療などは行なっていない場合があります。違いについて解説致します。
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矯正歯科と歯科の違いについて
1番の違いは矯正専門の歯科であるか、虫歯や抜歯などの治療と一緒に矯正も行っている歯科であるかということです。矯正をする場合は専門的な知識を持っている歯科のほうが良いかもしれませんが、矯正専門医にはできない治療もあります。虫歯や歯周病など矯正以外にも問題がある場合は、一般の歯科で矯正を行なうと良いでしょう。
矯正歯科に通うメリット
矯正歯科の医師は6年間の歯科大学を卒業後、大学病院の矯正科で専門的な教育を受けています。もちろん一般の歯科でも高い矯正の技術を持った医師はいますが、知識や腕、考え方などには差があります。矯正医が見るポイントと、一般の歯科医師が見るポイントも異なると言われています。
ですから、痛みが不安な人や、虫歯などがなく矯正以外に診てもらう必要のない人は矯正歯科がオススメ。
また、矯正医はセファロという特殊なレントゲン写真を治療前に必ず撮ります。この写真を撮ることによって子どもの歯の成長の予測を行ない、大人では歯の傾きや口元の突出度などを確認します。これにより一人一人に合わせた治療計画を立てるのです。一般歯科ではセファロはあまり行なわれていません。ですからレントゲンでわかる要因などを考慮せずに歯を並べるということになります。一般歯科で行なう矯正に比べると、より専門的な知識と技術によって治療を受けることができます。
日本矯正歯科学会の認定医であるか
矯正歯科と一般の歯科のどちらで矯正をするにしても、矯正治療には非常に高い専門性が必要となります。歯科医師の免許を取得した医師であれば法律的には矯正治療を行なうことができます。ですが全ての医院で高い技術の矯正治療を受けることができるわけではありません。矯正治療を行っている医院であっても経験や技術力が足りていない医師もたくさんいます。日本矯正歯科学会の認定医は高い専門性と技術を持っている証であり、最低でも5年は矯正歯科についての勉強をしなければなりません。
ですから、認定医でない医師よりも、矯正治療における高い専門性を持っています。認定医に治療を行なってもらうほうが断然安心して治療を受けることができるのです。
一般の歯科に通うメリット
一般の歯科では虫歯や抜歯などといった治療を行なえるため、歯列矯正と並行してそちらの治療を行なうことができます。矯正歯科で治療を受ける場合、他の医院で虫歯などの治療を行ってから歯列矯正を始める必要があります。
一方で一般の歯科で矯正治療を行なう場合、虫歯などの治療と歯列矯正を同じ歯科医で受けられるというメリットがあります。ですから歯列矯正以外にも治療が必要である場合、一般の歯科のほうが利便性が高いと言えます。一般の歯科で虫歯などを治してから矯正歯科に通う手もありますが、1つの歯科医で済ませたい場合や歯医者を掛け持ちしている余裕はないという場合は一般の歯科のほうが良いでしょう。
まとめ
矯正歯科と歯科の違いは、矯正治療についての専門性や技術力にあります。どちらの歯科医を選ぶかは患者の歯の状態にもよりますが、最終的に決めるのは患者本人です。大まかに言ってしまえば虫歯などがある場合、多少手間がかかっても一般の歯科で治してから矯正歯科で矯正を行なう。あるいは1つの医院で全て済ませてしまうという2択になります。矯正治療をするのであれば高い専門性のある矯正歯科で受けるほうが良いですが、どちらの歯科医院を選ぶかはケースバイケース。どちらを選ぶにせよ、自分が納得した上で医院を選ぶことが大切です。