矯正装置は主に6つに分けられます。ワイヤータイプのものや歯の裏につけて他人からわかりにくくできるもの、マウスピースタイプなどさまざまな種類が出ています。それぞれ特徴があるため、どのような矯正治療を希望するかによって使用する装置も変わってきます。まずは矯正治療の特性をおさえた上で医師と相談して決めます。
矯正装置について
矯正治療は保険適用外であるため、虫歯などの一般的な治療と比べて高額です。そして長い治療期間を要します。ですから治療を開始する前に予算を合わせた上で医師と相談します。器具によって金額も異なるためどの装置を使用するのか、特徴や自分に合う装置を知る必要があります。
メタルブラケット・ワイヤー
歯の表側につける金属製の装置で、幅広い症状の治療に対応することができます。費用を比較的安く抑えることができますが、矯正装置自体が目立ちやすいです。他人から見ても矯正をしているとわかりやすく、6種類の中で1番目立ちます。ですが費用を抑えたいという人にはオススメ。
審美ブラケット
従来の金属製のブラケットではなく、目立ちにくい審美ブラケットを使用します。さらに審美ワイヤーを使用する事で、より目立たなくさせる事ができます。使用するブラケットが歯の色に近いため、目立ちにくくなります。メタルブラケットより高額にはなりますが、見た目が気になる人や目立ちにくくしたい人にオススメ。
リンガルブラケット
リンガルブラケットは歯の裏側にブラケットを取り付けます。一般的な表側の矯正と同じ効果がありますが、オモテ側から矯正装置が見えないというメリットがあります。また重度の症例に対して対応出来ない装置もありますが、リンガルブラケットはほとんどの症例に対応する事ができます。表側の矯正と全く異なる技術が必要であるため、リンガルブラケットができる歯科が限られていることや費用が割高にはなりますが、その分審美性があります。
クリアブラケット・ホワイトワイヤー
メタルブラケット・ワイヤーと仕組みは同じですが、性質が金属ではありません。白や透明色の非金属製のパーツで出来ているため目立ちにくいです。金属アレルギーの人でも使用することができます。費用はメタルブラケット・ワイヤーより高額になり、器具の強度がやや弱くなります。ですが金属アレルギーの人や目立ちにくい装置を希望する場合は、金属製の装置よりもこちらの方が良いでしょう。
裏側矯正
歯の裏側に装着する装置でリンガル矯正とも言います。矯正器具が外から見えにくく他人に気づかれにくいです。仕事が接客業の人や営業マン、職場の人にバレたくないなどと言った理由で、子どもより大人の方が使用する人が多いです。歯を裏側から引っ張る方法であるため、特に前歯などを引っ込めたい場合は最適な方法です。バレにくい反面、装置が舌に当たるため慣れるまで違和感があり、発音がしにくくなる可能性もあります。治療費が矯正治療の中でも高額になります。表側に付けるより技術が必要となり手間もかかります。その分高額ではありますが、バレにくいというメリットがあります。
マウスピース矯正
透明で薄いマウスピースを使用する方法です。他の装置はつけたら外れないのに対し、マウスピース矯正は装置を外すことができます。食事や歯磨きの際に外せるため不便に感じることも少なく、しっかり歯磨きができるため虫歯を防ぎやすいです。少しずつ歯を動かしていくため、少ない痛みで済むこともあります。周囲から気づかれにくいですが、治療可能な症状が限定されています。この治療法は他の方法よりも治療期間を短くすることができ、通院回数を抑えることができます。しかしマウスピース矯正を行ないたくても、症状によっては行なえません。また医師から指定された装着時間を守らなければ、治療の結果に影響を及ぼすこともあります。1日20〜22時間の装着が必要であるため、食事と歯磨きの時間以外はほぼ付けていると言うことになります。取り外しができて便利ですが、自己管理をしっかりする必要があります。
まとめ
矯正装置は主に4つに分けられそれぞれ特徴があるため、特徴や費用を抑えたい上で決める必要があります。特に金属アレルギーの場合は、使用しない方が良い装置もあるため気をつけなければなりません。費用を抑えられる装置、他人からバレにくい装置、仕事に支障が出ない装置など、矯正治療を行なうにあたりどのような条件を優先するかは人それぞれです。どの治療方法が一番適していて最善なものであるのか、医師としっかり相談をして決めることが重要になってきます。