2019/02/03 カテゴリー:院長ブログ | コラム/院長
歯列不正の原因とは
歯列不正の原因は遥か昔、縄文弥生時代まで遡るとも言われています。現代日本人の歯や骨格は弥生人の遺伝的影響を引き継いでおり、大きい歯は歯列不正になりやすいのです。
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歯列不正の原因は親からの遺伝などもありますが、それよりもずっと昔の弥生人の歯に原因があります。また遺伝的な問題以外にも、口呼吸が多いことや柔らかいものばかり食べているなど歯列不正になる原因は様々であり、生活習慣が関わっている場合もあります。
歯列不正の原因とは?遺伝は関係あるの?
歯列不正は大きく分けて遺伝とそうでない2つに分かれます。
両親の歯並びが悪い場合は子どもに遺伝する可能性が十分にあります。
そのため小さい頃から歯並びのチェックをして、気になる点があれば早めに診てもらう必要があります。
遺伝以外には、口呼吸が多かったり奥歯できちんと噛めていない、猫背で下向き加減で食事をしているなどといった習慣が歯列不正に繋がることもあります。
離乳食で柔らかいものばかり食べていたり、指しゃぶりや哺乳瓶を長期間使用するなど子どもの頃の習慣が原因ということもあります。
歯列不正の原因が遺伝的なものである場合は歯の乱れを抑えることは難しいです。
ですがそれ以外の原因であれば、歯並びが乱れないように予防することが可能です。
特に子どもの頃の習慣であれば、親が気をつければ防げる可能性は十分にあります。
歯列不正の主な種類
歯列不正には叢生、上顎前突、下顎前突、開咬の4種類があります。
叢生
叢生は顎が小さいため歯が生えるスペースが十分になく、歯が重なり合って生えてきます。八重歯もこれに含まれ、不正咬合の種類の中で1番多く見られます。
上顎前突
上顎前突はいわゆる出っ歯の事。上顎前歯が下顎前歯よりも標準値を越えて前に出ている状態です。遺伝的な問題以外に指しゃぶりや舌で前歯を押す癖などが原因でなる事もあります。
下顎前突
下顎前突は上顎前歯よりも下顎前歯が前に出ている状態。
遺伝的な原因以外に口呼吸や舌癖などが原因でなります。
開咬
開咬はオープンバイトとも言い奥歯が咬みあった状態で、前歯が咬みあっておらず上下の前歯に隙間がある状態です。前歯で物を噛み切れません。
遺伝的な原因以外に舌癖や口呼吸、おしゃぶりの使用が原因となります。
治療法やかかる費用・期間について
昔から使われている金属ブラケットのワイヤーによる矯正の他に、審美ブラケットによる矯正や歯の裏側にする矯正などがあります。
これらの方法は、金属ブラケットに比べて目立ちにくい方法です。
金属ブラケットはどのような症状にも対応がしやすく、目立ちやすい代わりに費用を多少抑えることができます。
審美ブラケットは金属ではなく、プラスチックやセラミックなどを使って目立たなくします。ワイヤーもホワイトワイヤーと呼ばれるものにして、歯の色に近いものを選ぶことで目立たなくします。
完全に見えなくなるわけではありませんが、通常の金属ブラケットに比べると格段に分かりにくくなります。金属ブラケットに比べて費用が若干高くなります。
歯の裏側にする矯正は、矯正装置を歯の裏に取り付けるため表からは目立ちません。
下に当たるため慣れるまで多少発音するのに支障をきたしますが、周りにばれたくないという人にはお勧めです。
この方法は症状によってはできない可能性がある事や、高い技術が必要であるため行なっていない歯科医もいます。そのため費用も高くなりますが、なんと言っても他人からは見えなくすることができます。
治療期間は症状や治療法によっても異なりますが、1〜3年と長い目で見ていた方が良いです。1ヶ月に1回程度の間隔で行なっていきますが、歯が動きやすい子どもと永久歯が生えそろった大人など年齢によっても異なります。
クリニックを選ぶ際の注意点
クリニックを選ぶ際には、そのクリニックでの歯列矯正の実績を調べると良いです。
また医師によって得意・不得意があるため、矯正を強みとしているクリニックにします。
一般的なクリニックでも矯正は行なっていますが、矯正を専門とするクリニックもあるためそちらも調べてみると良いです。
矯正にかかる費用や自分のやりたい治療法を行なえるのか、医師の矯正の腕などはクリニックによってバラバラです。1つのクリニックに即決せず、いくつかのクリニックを比べると良いです。
子どものうちから歯列不正に対策を
歯列不正は遺伝的なものとそうでないものに分かれます。
特にそうでない方は生活習慣や癖などが原因となるため、気をつければ予防・または軽度に済ませることができます。
また離乳食などの子どもの頃の習慣で歯列不正になることも多く、親としてきちんと防いであげる必要があります。