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BlogSWAの歴史

2023/12/05 カテゴリー:NEWS | コラム/NEWS

米国のAndrews,L.F. が、長年にわたり最適な咬合を有するものの歯、歯列、咬合の特徴について形態解剖学的かつ機能生理学的に研究を重ね、考案したものである。これは、より確実にかつ早く三次元的に歯を移動するためにブラケットやチューブに最適咬合から得られた情報を反映させ、アーチワイヤーを屈曲しないで矯正治療を行うとする新しい概念(Fully programmed appliance)であった。これが、今日いわれているストレートワイヤーアプライアンス(SWA)の始まりで、その後、臨床応用を繰り返しながらSWAは改良、工夫が加えられ現在に至っている。この間、ワイヤー屈曲をしないという概念に基づいて、PreadjustedとかPretourquedと呼ばれるような装置(Partly programmed appliance)も紹介され、臨床応用されてきている。このような装置とSWAとの大きな違いの一つはブラケットにトルクを付与する際のブラケットベースとスロットとの関係にあるといえる。しかしながら、ここでは便宜上このような装置もストレートワイヤーアプライアンスとして扱うこととする。

 

歯、歯列を三次元的にとらえる必要がある。

 

 

ストレートワイヤーアプライアンスにおけるブラケットおよびチューブの特徴

Tweedが確立したワイヤーベンディング主導の術式とは根本的に異なっている。SWAでは、ワイヤーベンディングの代わりに3次元的に歯の移動をするために様々な情報がブラケットの中に組み込まれている。したがって、ワイヤーベンディングをしない代わりにブラケットデザインがいかなる基準で行われているのかを熟知する必要がある。この基準はブラケットの位置を決め、SWAを応用していく上で知っておかなければならない事項の一つである。

 

torque in face     torquein base

 

torque in faceとtorque in baseの違いによる歯面との関係

 

 ストレートワイヤーアプライアンスの大きな特徴は個々の歯、歯列、咬合の解剖学的、機能生理学的特徴をブラケットやチューブに組み込んだことである。

 すなわち、唇(頬)舌的な歯冠幅の違いに対しては、ブラケットベースの厚みを調整し、歯の長軸についてはブラケットスロットあるいはブラケットベースにあらかじめ角度を付与する。また、唇(頬)側面の豊隆度や傾斜度の違いや調節彎曲に対しては、ブラケットにトルクを付与する。さらに中央裂溝と頬側咬頭頂を連ねた線のズレに対してはディスタオルオフセットを付与し、従来から行われているスタンダードエッジワイズにおけるファースト、セコンド、サードオーダーベンドの屈曲を不要とした。しかしながら、理想とする治療目標に向かって歯の三次元的な移動を行う上では、スタンダードエッジワイズもSWAも基本的なエッジワイズ装置としての構成には何ら変わるものはない。

 

監修 日本橋人形町ジェム矯正歯科

   
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